事例紹介

最新の復旧事例はこちらでご覧いただけます 事例集

  1. ケース10 TS-XE4.0TGL/R5 Degradeモード復旧時にアクセスできなくなった。
  2. ケース9 TS-1.0TGL/R5 シリアルコンソール化の改造をしたが……
  3. ケース8 HS-DH1.0TGL/R5 7時間でデータ復旧
  4. ケース7 HD-H1.0TGL/R5 電源を投入後ギィーと音がし、DISK1、2、4のSTATUSランプが赤く点灯
    1. メーカーから戻ったら、症状が悪化
    2. TeraStationが弊社に到着
    3. データ取り出し可能
    4. データを取り出して、納品
  5. ケース6 LinkStation LS-WH1.0GL/R1のデータ復旧とLinkStation復旧
    1. LinkStation到着
    2. 復旧マシーンでの復旧作業
    3. LinkStationの復旧
  6. ケース5 データを復旧して容量をアップして納品
    1. TeraStation到着
    2. 復旧マシーンでの復旧作業
    3. TeraStationの初期化。データのコピー、そして納品
  7. ケース4 24時間でTeraStationを復旧
    1. TeraStation到着
    2. 復旧マシーンでの復旧作業
    3. TeraStationの初期化。そして納品
  8. ケース3 RAID10のTeraStationをデータ復旧してくれ
    1. TeraStation到着
    2. 復旧マシーンでの復旧作業
    3. TeraStationの初期化。そして納品
    4. データが見えない!
  9. ケース2 「E04 Can’t Load Krnl」と表示される
    1. TeraStation到着 ディスクを特殊コピー
    2. 特殊コピー終了。復旧作業開始
    3. TeraStation専用復旧マシーンでの作業
    4. 「Degrade Mode」でデータの確認成功。
    5. 100%データ復旧
  10. ケース1 ブレーカーダウン後、接続できなくなった
    1. メーカーサポートへ電話
      1. 耳を疑うような提示価格
    2. この時点での推測
    3. 復旧作業開始
    4. TeraStation、想定外の構造
    5. 復旧完了

ケース10 TS-XE4.0TGL/R5 Degradeモード復旧時にアクセスできなくなった。

木曜日に、以下のような、お問い合わせメールが有りました。

『TS-XE4.0TL/R5(1TBx4)をRAID5で運用しております。状況としては、下記の状況です。本日、同じ型番のバルクHDD4台を入手する予定です。そちらで、復旧の可能性が有れば、本体+予備HDDをお送りし、見積もりをお願いできれば幸いです。使用率は50%で1.5TB程度のデータが入っています。1ヶ月前のバックアップデータは有るので、それ以降のデータを復旧していただくとありがたいです。

○2011/10/XX 09:36:09

エラー発生に気づく。
この時はアクセス可能だった。

○2011/10/XX 12:27:13

HDD4が壊れたので、交換するような表示が出たので、別のディスクに交換。マニュアル通りにリビルドを開始する。この間も問題なくアクセス可能。

○2011/10/XX 22:23:53

disk2, disk4のエラーが出て、マウント出来ず。自動シャットダウン

○2011/10/YY 09:47:10

2回再起動するがマウント出来ず、disk2のエラーはクリアされdisk4のみHD2 brokenと画面に表示される。web経由でのアクセスは可能。』

(日付以外、原文)

TeraStationを弊社へ送付後、以下のメールを受信しました。

『アクセス出来なくなってからこちらでは下記の作業を行いました。

2011/10/YY~2011/10/ZZ

1.コピー作業
4台購入したHDDのうち、1台は開封してオリジナルdisk2を取り出して、
Linux上で、バルクHDDにコピーして、コピーdisk2とした。

2.TeraStation起動作業
コピーdisk2をオリジナルdisk2の代わりにTeraStationに装着し、起動しました。
webアクセスなど可能ですが、raid array1はマウント出来ませんでした。

3.Linuxでの確認作業
オリジナルHDD#1、コピーHDD#2、オリジナルHDD#3、オリジナルHDD#4をLinux機
にUSB接続し
データ領域のマウントを試みましたが不可能でした。

お手上げ状態となりました。

大変お手数おかけしますが、データ復旧作業が可能かどうか、現物を確認し、
ご検討いただけますか
よろしくお願いします。』

(日付以外、原文)

どうやら、お客様自らLinuxでデータリカバリに挑戦したようです。

さて、弊社にTeraStation到着後、各ハードディスクのコピーを開始します。やはり、Disk2はコピー中にエラーが発生しましたが、強制的にコピーします。

そして、弊社の復旧マシーンへセットします。
案の定、データ部のRAIDを構築できません。
ここで、RAIDを構築できない理由を調査します。
Disk2のスーパーブロック部分が全てゼロで埋められ消去された状態になっていました。
そこで、故障したDisk4を解析しますが、スーパーブロック部分が破壊されていました。
「何故、スーパーブロック部分が破壊されるのだろう?」
TeraStationの特性?それとも、不具合?
普通は、スーパーブロック部のフラグを故障とするだけなのに……。

弊社のLinux技術者が苦労しながら、生き残ったDisk1、Disk3のスーパーブロックを参考に、Disk2のスーパーブロックを再構築し、やっと、データ部のRAIDの構成に成功しました。

RAIDを構成してみると、今度はi-nodeが破壊されていました。i-nodeはファイルの実体と名前を結び付けているものです。これが破壊されてしまうと、ファイルはあるけれど名前がわからないという状態になります。

上記のような症状は弊社に送られてくるTeraStationの中でも特にTS-X系列の初期型に多い傾向があります。新しいTS-X系列機でもこのような症状がでるのかどうかは、まだ出たばかりなのでわからないのが現状です。弊社ではこのような経験からも、お客様にはTeraStation/LinkStationのデータのこまめなバックアップをおすすめしています。

お客様にこれまでの経緯をお話しすると、
「ファイルのタイムスタンプは、復旧していますか?9月にバックアップを取っていたので、それ以降のデータさえ有ればOK。」
とのことでした。
幸いファイルのタイムスタンプは、復旧していたので、同梱されていた、ハードディスク4台で、TeraStationを初期化して、これにデータを戻し、お客様へ送付しました。

料金はお約束通りの10.5万円です。

ケース9 TS-1.0TGL/R5 シリアルコンソール化の改造をしたが……

3連休の前日、大阪の方より電話が有りました。

「TeraStation TS-1.0TGL/R5 が突然EMモードになった。
ファームウェアアップデートを行ったが、途中で失敗してしまう。
中のデータを取れないか?」

「中のデータは大丈夫だと思うので、すぐに送って下さい。」

航空便で、翌日届きました。早速4台のハードディスクをバックアップコピーします。

コピーしたハードディスクで、弊社に有った同型のTeraStationにセットして、ファームウェアアップデートを行う。
案の定、ファームウェアアップデートが成功する。が…
パソコンから、データを覗くと、ファイル名の文字が化けています。

アレ?どういうこと?

それでは、と、弊社のTeraStation復旧マシーンにセットして、データを覗いてみました。
?????
ファイル名が正しく見えます。
試しに、一つのファイルの中のデータを見てみると、正常のようです。

この型の場合、TeraStation復旧マシーン上からは、ファイルが文字化けして見えて、ネットワーク越しのパソコンから正常に見えるのです。

う~ん。
どういうことなのだろう?
もしかして、弊社の前に他の業者に依頼した?
(他の業者に依頼して、復旧を断った場合、その業者は次の業者が簡単には復旧できないように、小細工をする場合が有ります。)

早速、お客様に電話をしてみました。すると、
「他の業者には依頼していません。私が「WEB」を参考に、シリアルコンソール化して、sambaの設定を変えた為、そのようになってしまったのです。このような状態でも、データ復旧は可能でしょうか?可能であれば、急ぎでお願いします。」

「判りました。弊社のTeraStation復旧マシーンでは、正しく見えていますので、復旧は可能です。ただ、ファイル名の文字コードを変換するには、休日で休んでいる弊社の技術者を呼んで作業しなければならず、すいませんが、4台のハードディスクを交換した、TeraStation復旧ということでお願い致します。」

弊社の技術者が、文字変換の作業に入る。ところが…
シフトJIS → UTF8(お客様が行った変換)
UTF8 → シフトJIS(弊社が行おうとする変換)
の変換を行うと、「~」と「-」はうまく変換できないのです。
しかも、多くのファイル名には、「~」が沢山ありました。

まずは、第一弾として、うまく変換できたものと、変換できないものとが混在した状態で、復旧したTeraStationを送付。

次に、弊社のTeraStation復旧マシーンで、直接データをコピーしました。約500G。すべてのコピーを終了して、USB接続のハードディスクとして、送付させて頂きました。

そして、料金は、
作業代 105,000円
キャンペーン値引き -10,500円
ハードディスク4台 32,000円
USB外付けハードディスク代金 0円(サービス)
しめて、126,500円でした。

ケース8 HS-DH1.0TGL/R5 7時間でデータ復旧

月曜日、九州の方から電話が有りました。

「TeraStation HS-DH1.0TGL/R5 が突然EMモードになった。
ファームウェアアップデートを行ったが、途中で失敗してしまう。
中のデータを取れないか?」

「現在、他のお客様のHS-DH2.0TGL/R5を調整していますが、
ファームウェアのアップデートが失敗するようです。
おそらく、中のデータは大丈夫だと思うので、送ってみて下さい。」

九州からクロネコヤマトの航空便で、翌日の午前11時過ぎに到着。

お急ぎのようなので、バックアップする前に、
弊社の復旧マシーンにセット。4番目のハードディスクは故障の模様です。
が、RAID5構成なので、中のデータの一覧を作成し、
すかさず、データ取り出し作業を開始。

お客様へ連絡。
「中のデータは大丈夫で、現在取り出し中です。
データ量は、約45G位なので、データ取り出しだけだと、
本日発送可能です。」

お客様より、
「このTeraStation は、もう使わないので、データ取り出しだけで、すぐに送って下さい。」

ということで、データ取り出し作業を終了後、念のために、
3台の新品のハードディスクへ、特殊コピーを行う。

すぐに、梱包して、クロネコヤマトグローバルエクスプレスの窓口へ。
午後7時、発送手続き完了。

今回は、データ量が少なかった事と、データ取り出しだけだったので、TeraStationの弊社滞在時間は、わずか7時間でした。

そして、料金は、
作業代 94,500円
USB外付けハードディスク代金 13,000円
しめて、107,500円でした。

ケース7 HD-H1.0TGL/R5 電源を投入後ギィーと音がし、DISK1、2、4のSTATUSランプが赤く点灯

東京のお客様より、お問い合わせが有りました。

「メーカーにTeraStationの修理を依頼しましたが、メーカーより電源部の異常、フラッシュROMの異常、4台ともハードディスクが異常で、修理対象外という回答が有ったが、御社では、データ取り出しは可能か?」

この機種は、中に組み立てパソコンで使用するATX電源がそのまま内蔵されているタイプで、このATX電源が、経年劣化を起こし、フラッシュROM、そしてハードディスクに悪影響を及ぼしているように見えます。(あくまでも弊社の経験的感です。)

弊社では、RAID5構成で2台以上のハードディスク故障の場合は、復旧できません。
故障するまでの様子を伺うと、

ある日、突然、TeraStationがPCから接続できなくなった。
TeraStationを見ると、赤ランプが点滅していたので、電源を再度入れてみた。
すると、DIAGランプが5回連続点滅するようになって、PCから接続できない。
それでメーカーに、修理依頼を出した。

ということでした。
更に、今回の故障の前に、TeraStationが止まったことがあるかどうか尋ねると、
「今まで、TeraStationが止まったことは無かった。」とのことでした。
初回の故障で、2台以上のハードディスクが同時に故障するのは考えにくいので、「まずは、送って見て下さい。最悪でも、往復の運賃しかかかりませんから。」

メーカーから戻ったら、症状が悪化

以下、お客様からの連絡内容です。


バッファロー修理センターから返品後、あらためて現品に電源を投入したところ、
WEB申し込みにてお知らせしたものと症状が変わっておりました。

【初期症状】
DIAGランプが5回連続点滅
↓↓↓
【バッファロー社からの返送後】
電源を投入すると「ギィー」という異音がし、DISK1、2、4の
STATUSランプが赤く点灯

(バッファロー社への送付には、弊社自身で手配したヤマトのパソコン
宅急便を利用。梱包資材は、ヤマトのウェブサイトに書いてあるガイドライン
に沿って、BOX B を選択。)

今回の貴社への輸送では、念のため佐川急便の手渡しサービス
に変更しました。

症状が悪化してしまったようで、弊社としては非常に残念かつ心配
しておりますが、まずは貴社の診断結果を待ちたいと思います。
』(以上。お客様からのメールを引用。)

メーカーからの戻りに、一週間以上掛かっています。
もう少し早くできないものでしょうか?

TeraStationが弊社に到着

早速、症状を確認。
電源を投入すると「ギィー」という異音がし、DISK1、2、4の
STATUSランプが赤く点灯
と同じ状態でした。

ハードディスクを取り出し、S.M.A.R.T.で確認すると、
4台とも、代替処理済のセクター数が最悪値を越して「注意」の状態でした。

今回は、時間が無かったので、ハードディスクのコピーをする前に
弊社の復旧マシーンへセットして、元のハードディスクの書き換えをしないように
注意深く操作しながら、データ取り出し可否の判定を行いました。

データ取り出し可能

2番目のハードディスクのデータ部に異常があるだけで、データ取り出しは可能でした。
すかさず、お客様へ連絡。


本日、12時頃にTeraStationが到着いたしましたのでご連絡いたします。

また、簡易調査につきまして、状況をご連絡いたします。

まず、「音」の件ですが、HDDではなく電源の音のようです。

次にHDDにつきまして、簡易調査をさせていただきました所、
2番目のみのHDDが物理障害で、データが取れない状態となっておりました。
それ以外は物理障害ではない様子です。

14時30分過ぎ頃となりますが、
現時点の残り3台のHDDよりデータ一覧(フォルダ単位)を取得いたしますので、
その一覧を一度送付させていただきます。
』(お客様へ連絡した原文を引用)

この後、お客様へファイル一覧を送付し、確認を頂き、発注を頂きました。

データを取り出して、納品

これからは、いつもの作業です。
4台のハードディスクを新しいハードディスクへ特殊コピーをします。
新しいハードディスクを弊社開発の復旧マシーンにセットします。
データを取り出します。
今回のデータ量は、約220Gだったので、500Gのハードディスクに
コピーして終了です。

料金は、
作業代  94,500円
ハードディスク代 13,000円
計 107,500円
でした。

ケース6 LinkStation LS-WH1.0GL/R1のデータ復旧とLinkStation復旧

月曜日の朝、愛知県の方から電話が有りました。

「LinkStationが突然見えなくなった。
中のハードディスクを取り外して、KNOPPIXで見たが、ファイル名が文字化けして見えない。
他社からは、『文字化けしたデータは復元できない。』と言われた。
御社では、データ復旧は可能か?」

「LinkStationは、Linuxで構成されているので、
ハードディスクの内容を書き換えていなければ、大丈夫です。」

LinkStation到着

火曜日の午後、LinkStationが到着。

中のハードディスクを取り出して、S.M.A.R.T.でチェック、ハードディスクは良好。
早速、2台のハードディスクの特殊コピーを行う。

復旧マシーンでの復旧作業

コピーしたハードディスクを弊社開発の復旧マシーンへセット。
データ復旧を開始。

しばらくして、データが見えました。

データ量は、約450G。

??お客様は、約55Gと言っていましたが……

お客様へ連絡。

「データ取り出しも可能ですが、
LinkStationの復旧も可能です。
どうしますか?」

「LinkStationの復旧をお願いします。」

約450Gのデータの取出しが成功し、

LinkStationの復旧

今度は、LinkStationの復旧を試みる。

なんとか、ファームウェアのアップデートを終了して、
WEBの管理画面を見ると、「ファン異常」と表示されている。

この問題は、後で対応することにして、
まずは、RAID1の構成を設定する、この処理に約4時間弱。

終わった頃、WEBの管理画面を覗こうとしたら、ログインできない。

???

電源を一旦切って、ログインしようとしてもできない。
「ファン異常」が災いしているのか?と思い、時間も夜だったので、
翌朝まで、電源を切った状態で放置する。

翌朝、電源を入れて、WEBの管理画面からログインができました。
やはり、「ファン異常」が災いしているのだと確信。

パーツ屋で、同等品のファンを購入。LinkStationにセットして、電源を入れる。
またもや、「ファン異常」と表示されている……。
電源部か、マザーボードの不具合が考えられます。

これでは、データを戻しても、正常に動作しない可能性があると判断。
すでに、LinkStation復旧代も入金済みでもあり、納品時間も迫っていたので、
ヨドバシカメラから同等品のLinkStationを購入して、
これにデータを戻して納品する。

ケース5 データを復旧して容量をアップして納品

  • 機種名:TeraStation Pro 1.6TB (TS-1.6TGL/R5, TS-TGL/R5シリーズの1.6TBモデル)
  • RAID10の構成

木曜日のお昼前、愛知県のお客様より電話が有りました。
E04のメッセージが表示され、データが見られない。復旧を頼む

追って、以下のように詳しい状況のメールが届きました。
<経緯>
今週、月曜日に出社すると、
スイッチがオフになっておらずエラーの状態でした。
(土日に電源がオンの状態で、かなりの熱のダメージの可能性あり)

再起動しても、
『SYSTEM Error E04 Can’t Load Krnl!』と表示され、エマージェンシーモードで立ち上がってしまう。

最新のファームウェアへ更新を試みるもできず、

何度か再起動の後、
4番目のHDDにエラー表示される。

4番目のHDDを
他のメーカーの400GBに換装、
再度、最新のファームウェアへ更新を試みるが、
結局エマージェンシーモードで立ち上がってしまう。
(たぶん、ファームの更新はされていない。)
(原文をそのまま引用)

色々試してみたようです。
バッファローのお膝元からの依頼とは皮肉なものです。

TeraStation到着

翌日、午後3時頃。TeraStationが到着しました。

弊社が最初に行うのは、

  • 機密保持契約書の作成
  • 現象の確認。液晶には「SYSTEM Error E04 Can’t Load Krnl!」と表示される。
  • ハードディスクの特殊コピー。4番目を除いて、3台、コピーを正常終了。
    しかし、S.M.A.R.T情報によると、2番目と3番目は、セクターの代替処理が多発している模様。

復旧マシーンでの復旧作業

復旧マシーンで、データを確認すると、有りました。
約700GBのデータを、弊社の1000GBのハードディスクへコピーを開始。

ここで、お客様へ現状を報告。
「TeraStationを復旧可能。現在データをコピー中。
400GBのハードディスクが無いので500GBのハードディスクを3台交換します。
残りの1台も交換すると、2TBのTeraStationになりますがどうしますか?」

お客様より、
2TBのTeraStationにしてくれ。

TeraStationの初期化。データのコピー、そして納品

お決まりの操作方法で、TeraStationを2TBに初期化。
RAID10に設定してのリビルドに約3時間。
ハードディスクから、TeraStationにデータを戻す。約26時間!

月曜日、お客様にTeraStationを送付。
火曜日の午後2時30分頃、無事お客様にTeraStation到着。

100%データ復旧ができて、かつ2TBのTeraStationにして、費用は、10.5+3.2万円。

ケース4 24時間でTeraStationを復旧

  • 機種名:TeraStation Pro 1.0TB (TS-1.0TGL/R5, TS-TGL/R5シリーズの1.0TBモデル)

土曜日の朝、北海道のお客様より電話が有りました。
E04のメッセージが表示され、データが見られない。最速、何時復旧できるのか?

「北海道からだと、最速明朝届くので、月曜日の朝までに復旧して送れば、火曜日の午前中には届くはずです。念の為に、弊社のページからTeraStationの現象と、宅配伝票の番号をお知らせ下さい。」

お客様からの現象の報告内容は、
ファームウェアをv1.26→v1.33にアップする際、アップ完了後のTeraStation再起動中にユーティリティがタイムアウトで数回待機を押して様子を見たが、10分後ぐらいにTeraStationからビープ音と共にエラー発生。その後TeraStationを再起動するもE04エラーで起動せず。HDDをはずしながら数回起動するも同様の現象。
(原文をそのまま引用)

クロネコヤマトのタイムサービスを使用されたので、クロネコの弊社担当に、「明朝、荷物が届くので、出来るだけ早く、届けてくれ」とお願いしておきました。
クロネコヤマトの追跡サービスを確認したら、北海道→羽田→仙台の経路で、輸送される模様。

TeraStation到着

翌日、午前8時30分。TeraStationが到着しました。
中には、500GBのUSB外付けハードディスクも同梱されていました。

弊社が最初に行うのは、

  • 機密保持契約書の作成
  • 現象の確認。液晶には「SYSTEM Error E04 Can’t Load Krnl!」と表示される。
  • ハードディスクの特殊コピー。4台全て、コピーを正常終了。

復旧マシーンでの復旧作業

復旧マシーンで、データを確認すると、有りました。
同梱のUSB外付けハードディスクへ、約110GBのデータのコピーを開始。

ここで、お客様へ現状を報告。
「月曜日の朝には、TeraStationを復旧可能。月曜日の朝までに必要なデータが有るのであれば、WEBからダウンロードを可能にします。」

お客様より、
内のお客様のデータなので、ファイル名の指定はできません。可能であれば一週間以内に更新されたデータをダウンロード可能にしてくれ。

TeraStationの初期化。そして納品

お決まりの操作方法で、TeraStationを初期化。
RAID5に設定してのリビルドに約5時間。
USB外付ハードディスクから、TeraStationにデータを戻す。約5時間。
(TeraStationの滞在時間、約26時間。復旧作業時間は、約24時間)

お客様に、TeraStationとハードディスクを、クロネコヤマトのタイムサービスで送付。

火曜日の午前9時30分頃、無事お客様にTeraStation到着。

100%データ復旧ができて、費用は、10.5万円。
(本来であれば、休日割増料金が掛かりますが、送料が割増しされているので、サービスさせて頂きました)

ケース3 RAID10のTeraStationをデータ復旧してくれ

  • 機種名:TeraStation Living (HS-DHTGL/R5シリーズの1.0TBモデル)

静岡のお客様より電話をいただきました。
「ネットワークからNASが見えない。ハードディスクは、壊れていないようなのでRAIDを復旧してくれ。」

「TeraStationを送って頂ければ、データ復旧の可否を調査します。」

TeraStation到着

翌日、TeraStationが到着しました。
中には、1TBのハードディスクも同梱されていました。

弊社が最初に行うのは、

  • 機密保持契約書の作成
  • 現象の確認。液晶には「SYSTEM Error E04 Can’t Load Krnl!」と表示される。
  • ハードディスクの特殊コピー。4台全て、コピーを正常終了。

それぞれのハードディスクには、「○○株式会社様 No.△」のシールが……
他の業者が調査した際に貼られたものでしょうか。(料金が高かったのかな?)

復旧マシーンでの復旧作業

TeraStationのRAID10の構成は、

  • 1番目と3番目のハードディスクがRAID1。
  • 2番目と4番目のハードディスクがRAID1。
  • 上記のRAID1の構成2組をRAID0(ストライピング)している模様。

復旧マシーンで、構成を確認すると、
それぞれのRAID1構成は確認できるが、その上のRIAD0の構成が確認できません。

Linuxのコマンドを駆使して、RIAD0の再構成を試みる。
一時は、復旧を断念せざるを得ないのでは?という不安を抱きながら作業を続行。

挑戦4時間。やっとRIAD0の再構成に成功!

そこで、同梱のハードディスクに、約500BGのデータをコピー開始。

TeraStation を復旧するには、

  • 復旧マシーンから、データを取り出し。
  • TeraStation を初期化。
  • データをTeraStationに戻す。
    の作業が必要。お客様に確認。

「TeraStation は初期化した状態でOK。データは同梱のハードディスクに入れてくれ。」

TeraStationの初期化。そして納品

お決まりの操作方法で、TeraStationを初期化。
RAID5に設定してのリビルドに約5時間。
作業終了。

お客様に、TeraStationとハードディスクを送付。

データが見えない!

お客様から、
「ハードディスクのデータを見ようとすると、フォーマットしますか?と表示され、データが見えない。」
と苦情を頂きました。
ハードディスクを接続したパソコンのOSを聞くと、Windows2000しか使用できない状態であるとのことでしたので、予備のTeraStationにデータをコピーして、そのTeraStationを送付しました。

100%データ復旧ができて、費用は、10.5万円。

ケース2 「E04 Can’t Load Krnl」と表示される

  • 機種名:TeraStation Pro 2.0TB (TS-2.0TGL/R5, TS-TGL/R5シリーズの2.0TBモデル)

月曜日の朝、メールをチェックすると、「お問い合わせ」が有りました。

○○株式会社の△△と申します。
数日前、TS-HTGLBA3にE04 Can’t Load Krnlが発生しブート不能になりました。
本来であれば、事前に問い合わせすべきところですが、時間的効率を考慮し、○月×日御社宛に現物をクロネコPC宅急便にて送付いたしました。
お手数をお掛けしますが、実機の障害状況をご覧いただきたく存じます。
(会社名、担当者名並びに日付を除き、原文を引用)

ご住所は、東京都。ならば、午前中に届くはず。

TeraStation復旧担当は、本日から夏休み。急遽、ヘルプのメールを送信。
ハードディスクのコピーが終了した頃に、出社を願う。

TeraStation到着 ディスクを特殊コピー

早速、開封。なんと、着払いの返信用宅配伝票が同梱されておりました。
「本当に困っていらっしゃるのだ。何としてでもデータ復旧をせねば!」と決意を新たにした次第です。(我々、サービス業(技術業?)は、こういうお客様の気遣いがウレシイのです)

すぐに4台のハードディスクを注意深く取り出し、新品のハードディスクに特殊コピーを開始しました。
すると、4台目のハードディスクが認識しない!
「ンーン。残り3台のハードディスクは大丈夫だろうか?」
作業に緊張が走りました。

ここで、お客様へ状況報告。

「本日午前11時30分頃、到着しました。
早速、4台のハードディスクを取り出して、
新品ハードディスクにコピー作業を開始しました。
現在のところ、
4台目のハードディスクが、物理障害を起こしており、
ディスクのコピーが出来ない状態です。
おそらく、本日午後7時頃には、修復可否の判定が下せると思います。」

併せて、弊社の記名押印の有る、「機密保持契約書」をPDF形式で送付。
お客様より、「機密保持契約書」を覚書として了承を頂きました。
(弊社を信頼されている事に感謝)

特殊コピー終了。復旧作業開始

午後6時頃、残り3台は、Readエラーが無く、正常にコピーを終了しました。(ホッと胸をなでおろす)TeraStation復旧担当も出社。

  • この時点での期待を込めた推測
    4台目のハードディスクを外したまま、TeraStationを起動する。
    TeraStationが「Degrade Mode」(※1)で起動すれば、ラッキー!
    後は、4台目のハードディスクを交換して、リビルドを掛ければOK!

ここからは、特殊コピーしたハードディスクでの作業。
早速、4台目のハードディスクを外したまま、TeraStationを起動。
しばらくして、「E22 HD Can’t Mount」の表示。
しかしその後に、「E04 Can’t Load Krnl」

「期待を込めた推測」は、敢え無く撃沈。

※1 「Degrade Mode」とは、例えばRAID5で構成の場合、1台のハードディスクが無い状態で動作しているモード。この状態でもデータの読込や書き込みは可能であるが、残りのハードディスクに異常が発生した場合復旧不可になるので、とても危険な状態。

TeraStation専用復旧マシーンでの作業

「E04 Can’t Load Krnl」が表示されるということは、1台目のハードディスクに何らかの異常があるはず。

ここで、弊社開発のTeraStation専用復旧マシーンに、特殊コピーしたハードディスクを装着しての作業を開始。
1台目のハードディスクの OS のロード部を中心に検査。
すると、読み取れないセクターが沢山出てきました。

セクターの修復を何度かトライする内に気付けば、午後8時。お約束の時間を過ぎていました。
ここで、現状報告。

「只今の作業状況を報告します。
ハードディスク4台中、4台目のハードディスクが物理障害でコピー不可。
1台目のハードディスクのOSロード部にセクター異常が発生しており、
現在、TeraStation復旧マシーンにて、修復作業中です。
まもなく、データ復旧が可能となる見込みです。
データ復旧が出来ましたら、一部修復されたデータと、
フォルダ一覧をWEBから確認できるように致します。
報告が遅れましたのは、修復作業に手間取っているからです。」

お客様より、すぐに返信。
状況について理解いたしました。
復旧の可能性があること、大変心強く思っております。
進捗がありましたらよろしくお願いいたします。
(原文をそのまま引用)

「Degrade Mode」でデータの確認成功。

午後10時過ぎ。やっと、「Degrade Mode」になり、データを確認する事に成功。
データ量は、おおよそ900GB。
お客様に報告と、データ復旧状況を確認できる形でWEBに掲載、そしてお見積を提出。

http://○○○ 
につきまして、内容確認できました。大変お手数をお掛けしました。
データの削除をお願いいたします。
送金の件、明日9:00に銀行振り込みができますよう準備いたします。
引き続きよろしくお願いいたします。
(URLを除き、原文をそのまま引用)

と、発注を頂きました。

管理画面からリビルドを開始。明朝にはTeraStation復旧完了の見通し。
本日の作業は終了。

100%データ復旧

翌朝、TeraStationを確認すると、リビルドを完了。
輸送途中における万が一のトラブルに備えて、弊社の1000GBのハードディスクにデータのバックアップを開始。
午後7時、宅配便への引渡し時間が迫っていたのにまだコピーが終了しませんでした。やむを得ずコピーを中断。最悪の場合、TeraStationからコピーしたハードディスク3台から、再度データ修復を試みればよいので。

翌日、お客様より、
本日、TeraStation受領しました。
一番重要なデータが復旧できており、大変感謝しております。
ディスク内は全て確認いたしました。
御社にてお預かりいただいておりますデータ、ハードディスクにつきまして破棄して頂けますと幸いです。
この度は、本当にどうもありがとうございました。
(原文をそのまま引用)

データをご確認頂いたので、預かったデータやハードディスクを処分。
以上で作業終了。

掛かった費用は、10.5 + 0.8×2 = 12.1万円
(500GBのハードディスク2台を交換したので)

ケース1 ブレーカーダウン後、接続できなくなった

  • 機種名:TeraStation Pro 1.0TB (TS-1.0TGL/R5, TS-TGL/R5シリーズの1.0TBモデル)

弊社がTeraStationの復旧を手がけた最初の事例です。

お客様より電話が有りました。
「昨日、ブレーカがダウンした。その後、電源を投入したが、NASが赤ランプを点灯するようになり、パソコンから接続できなくなった。事務所内のデータは、すべてNASに入れておいたので、作業ができない。すぐに何とかしてくれ。」

急いでお客様の所へ急行。現場到着後、以下の現象を確認:

  • 赤ランプ点灯
  • 液晶には、「System EM mode booting…」「SYSTEM Error E04 Can’t Load Krnl!」と表示される
  • パソコンからのpingはOK。しかし、WEBの管理ページは開けず

メーカーサポートへ電話

「ファームウェアのバージョンアップを行うと修復する場合が有り。出来なければ、修理するしか有りません。」

サポートの指示に従って操作を行うが、バージョンアップが完了できず、電源再投入で同じ現象。

再度、サポートへ電話、データ修復の費用を尋ねると、50万円以上

耳を疑うような提示価格

知り合いの営業へ電話。「安くNASのデータ復旧をできる業者を教えてくれ」
答えは、大サービスで 30万円

ここは、何とかせねば……(データ復元が最低条件)
幸い、系列店舗に同じ機種のNASが有る事を知り、そのNASも復旧までの間、借用することに。

この時点での推測

ハードウェア障害(マザーボードもしくはRAIDコントローラーの故障)。
つまり、同機種のNASへ、故障したNASのハードディスクを全て移設することでデータは復元するのではないか?

復旧作業開始

事務所へ戻る。
まず、250GBのハードディスクを4個用意して、問題のNASのハードディスクを注意深く外して、それぞれの中のデータを特別なソフトを使って丸ごとコピーをする。(4台のパソコンを使用して、4時間以上かかった)
3番目のディスクのみにセクターコピー不可が20数箇所有った。残りの3台は、正常にコピー終了。ディスクの状態を検証すると、全てOK。無論、1台のディスクがダメであっても、RAID5の構成なので、リビルドすれば、データは復元するのだから……
ホッと胸をなでおろす。中のデータは、大丈夫。後は弊社の技術を駆使して、データを取り出せば良いのだ。

TeraStation、想定外の構造

HDD丸ごとコピーの間、NASのしくみについて調査。
NASのOSはLinux。RAIDは、ソフトウェアRAID。と言うことがわかった。なんと、ソフトウェアRAIDだったのです……
もろくも、最初の推測が的中せず。
次に、EMモードについて調べると、エマージェンシーモード(EMegency Mode)
ということで、LinuxのOS等が、ハードディスクからロードできない場合に発生することがわかった。

幸い、弊社にはLinux経験者が二人。(と言っても、一人は昔取った杵柄だが……)
パソコンに、HDD丸ごとコピーした4台のディスクをセットして、外付けのCDドライブから、Linuxを起動する。コマンドを駆使して、EMモードを回避するように設定。
NASへ戻して、電源ON。「何とか、EMモードにならないでくれ……」と念じながら……

しかし、敢え無く撃沈。
また、パソコンへセットして設定。NASへセットして電源ON。

復旧完了

繰り返す事、8時間。
やっと、NASが正常起動。
パソコンから、管理WEBを開く。OK。ネットワークからデータを参照。OK。
お客様にネットワーク越しに、復元データを確認してもらい、OKを頂く。
HDD丸ごとコピーが異常であったディスクに対して、リビルドを実行。(一晩かかった模様)
梱包して、お客様へ発送して、作業終了。

作業日数は、丸二日(実働 24時間)
部品代は、ハードディスク(250GB)4台
結局。10数万円 で済みました。
そして、データ復旧率は、100%!