フロッピーディスクのデータ復旧 続き ddrescueでクローン作成

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フロッピーディスクの状態

10枚のフロッピーディスクの状態は、

Disk01~Disk04:ファイル名一覧は見えるが、ファイルをコピーするとエラーが発生。

Disk05:「ドライブスペース3」という、Windows98時代の圧縮ドライブ。コピーは出来た。

Disk06~Disk10:エクスプローラでディスクの中が見えない。

Disk05は、フロッピディスクが壊れている訳ではないので、次回に復旧方法を備忘録としてまとめます。

ddrescueを使って、クローンを作成

ddrescueは、LINUX上で動作する、エラースキップ機能付きのHDD等のコピーツールです、

USBインターフェースのフロッピードライブを2台、そして復旧対象のフロッピーディスクとは別にコピー先用のフロッピーディスクを用意しました。

UBUNTU(LINUX)を起動して、ddrescueを立ち上げて、Disk01~Disk10それぞれのクローンを作成しました。

ddrescueの動作を見ていると、最初64kb毎(1セクタ=512bなので、128セクタ)に、Readを試みます。ここでReadエラーが発生すると、次の64kbをRead、と言う風に最後まで読み進めます。次に、Readエラーが発生した64kbにアクセスして、最終的には、1セクタづつReadをして、Readできないセクタを残して全てのセクタをコピーする様です。

例えば、一回目のReadで、エラーサイズ448kb、エラー個数7個だったものが、エラーサイズ4096b、エラー個数8個などという精度でコピーを行ってくれます。(多少時間は掛かりますが、、、)

パソコンのエクスプローラでコピーした場合、エラーサイズが448kbの状態で行われるので、コピーできないということが発生するのでしょう。

復旧ソフト?を使って、データ復旧

フロッピーディスクに対応する復旧ソフトを探すのに苦労しました。

というのも、フロッピーディスクは20年以上前に姿を消した代物なので、それに対応しているソフトが現時点で存在するのか?という疑いを持ちながら、片っ端からダウンロードしては試すを繰り返しました。

有りました。復旧天使というソフトです。このソフトはRAID構成からのデータ復旧がメインですが、何故かフロッピーディスクにも対応してました。(ホームページにも記載が無く、ソフトを起動して、色々と操作していたら、フロッピードライブが見えるようになり、そこで復旧ができるか試したところ、できました)

ところが、クローンのフロッピーディスクをパソコンのエクスプローラでコピーした結果と、復旧天使で復旧した結果は、何故か、復旧天使での復旧結果が芳しくありませんでした。不思議。

例えば、クローンのフロッピーディスクをパソコンのエクスプローラで確認すると、A,B,C,Dの4個のファイルが見えてコピーできたとします。その後、復旧天使で復旧すると、A,B,Cはコピーできて、Dが見えなくなったり、LOSTFilesのフォルダに表示されており、これをコピーしても、開けなかったり、、という現象でした。

データ復旧の結果を納品

結局、クローンのフロッピーディスクから、パソコンのエクスプローラでコピーしたファイルを納品しました。

ほとんどのファイルはCADデータ(一部、XLSファイル)だったので、こちらでは動作確認ができず、お客様の動作確認をお願いしました。復旧したファイルのほとんどは、正常に開けたという報告を頂き、安心しました。