内蔵ハードディスクが4台でRAID10構成のTeraStationが故障した場合に、
「せめて中のデータだけは格安でなんとか取り出したい!」
という切実な願いに応えるページです。
必要な物
TeraStation のデータ取り出しに必要な物は以下の4つです:
- Windowsが起動するパソコン(DVDドライブ必須)
- SATA-USBアダプタ(ハードディスク2台分)
- NAS-RESCUE 4台構成用
- 取り出したデータの保存用メディア
以下では、これらについて詳しく説明します。
Windowsが起動するパソコン(DVDドライブ必須)
Windowsが正常に起動するパソコンであれば、デスクトップ型でもノート型でもOKです。「NAS-RESCUE」を起動させる為DVDドライブが必要です。
SATA-USBアダプタ(ハードディスク2台分)
4台構成でRAID10からデータ復旧する場合、ハードディスクの最低必要台数は、2台になります。RAID構成ごとに必要になるHDDの台数の違いについては「RAID機器のデータ復旧に必要なHDDの台数まとめ」を参照してください。
以下のような1台でHDDを2台接続可能なUSB接続スタンドであれば1台、1個でHDDを1台しか接続できないSATA-USB変換ケーブルの場合は2個必要になります。
USB接続スタンドの例:
SATA-USB変換ケーブルの例:
自作のデスクトップパソコンとSATAケーブル2本が有れば、上記のSATA-USBアダプタは必要有りません。
NAS-RESCUE 4台構成用
「TeraStation専用 データ救出ツール NAS-RESCUE HDD4台用」は、下記からお買い求め頂けます。
取り出したデータの保存用メディア
TeraStationから取り出したデータの保存先も必要です。例えば、以下のようなUSB外付けハードディスクがお勧めです。USB機器を購入する場合は、USB 3.0に対応したものが良いでしょう。USB 2.0 までしか対応していない機器では、データの転送により多くの時間が必要になります。
作業の概要
NAS-RESCUE 4台構成用を使用することにより、以下の5ステップで簡単にデータ復旧が可能になります。
- ハードディスクをTeraStation から取り出す
- ハードディスクをSATA-USBアダプタに接続する
- NAS-RESCUE を起動する
- 「RAID10」アイコンをダブルクリックする
- データを取り出す
以下では、これらの工程についてより詳しく説明します。
ハードディスクをTeraStationから取り外す
TeraStationから内蔵のハードディスクを取り出すのは簡単です。専用の鍵で、前面扉を開けて、ハードディスク毎のフックを開けば簡単に取り出せます。
注意 ハードディスクは精密品です。取扱いには十分注意してください。特に、衝撃を加えたり静電気を帯びた手で触ったりしてはいけません。
ハードディスクをSATA-USBアダプタに接続する
取り出したハードディスクをSATA-USBアダプタに接続するのですが、USB接続スタンドを使用する場合には、ハードディスクを固定している金具を外す必要が有ります。この作業にはプラスドライバーが必要です。
また、接続する2台のHDDは以下の規則で選出します:
- 1番と2番のハードディスクのいずれか1台
- 3番と4番のハードディスクのいずれか1台
これはTeraStationのRAID10が、以下の2ペアをRAID0で束ねた構造になっているためです:
- 1番と2番のハードディスクのRAID1ペア
- 3番と4番のハードディスクのRAID1ペア
ハードディスクの組み合わせは、以下の4通りになります。
1番 | 2番 | 3番 | 4番 |
---|---|---|---|
○ | ○ | ||
○ | ○ | ||
○ | ○ | ||
○ | ○ |
個別のハードディスクの状態の判別や、クローンの作成方法については、「壊れたHDDからデータを取り出す方法」を参照して下さい。
NAS-RESCUEを起動する
ハードディスクを接続したSATA-USBアダプタを接続したパソコンのDVDドライブに、NAS-RESCUE 4台構成用 を挿入して起動します。
NAS-RESCUEを起動させるには、Boot Menuで起動の順番をDVD優先に設定する必要が有ります。詳しくは、「PCトラブル大図鑑」などを参考にして下さい。
「RAID10」アイコンをダブルクリックする
NAS-RESCUEが起動すると、4台構成のTeraStationで選択可能なRAIDのアイコンが、デスクトップに表示されています。
「RAID10」アイコンをダブルクリックします。
直後に以下の2つのウィンドウが表示されます:
- コマンドの実行結果を表示するウィンドウ
- RAID構成後のデータ部を表示するウィンドウ
もし、RAID構成後のデータ部を表示するウィンドウにデータが表示されない場合は、パソコンの電源を落として、ハードディスクの組み合わせを変えて、NAS-RESCUEを起動して試します。
最悪、どの組み合わせでもデータが見えなかった場合は、弊社へお問い合わせください。
データを取り出す
用意しておいた取り出したデータの保存用メディアを、NAS-RESUEが起動しているパソコンに接続します。すると、もう一つウィンドウが表示されます。これがUSB外付けハードディスクのウィンドウです。
データを表示するウィンドウから復旧したいファイルやフォルダをUSB外付けハードディスクのウィンドウにドラッグ&ドロップします。これでデータのコピーが開始されます。
動画による作業例
前述の5ステップを動画にまとめてあります。(約5分30秒)
より詳しく知りたい方のために
上記の手順や、操作方法を「自力データ復旧のススメ(4台用)」としてまとめました。下記からお申込み頂ければ、すぐに、ダウンロードURLを記載したメールを送付します。
自力データ復旧のススメ(4台用)