HDL-TA、HDL2-TA(SOHO)専用データ取出しツール

HDL-TA、HDL2-TA(SOHO)シリーズは、データ復旧不可能？

I-Oデータ社製LANDISKのHDL-TAシリーズ、HDL2-TAシリーズ、HDL2-TASHOHOシリーズのガイドブックの「はじめに」の項目内に、
　　　　本製品はデータ復旧サービスを使えません
　　　　本製品はセキュリティ強化のため、全体を暗号化しています。
　　　　そのため、他社も含めたデータ復旧サービスでのデータ復旧は
　　　　できません。データの二重化などを心がけ、大事なデータが消
　　　　えないようにご注意ください。
との記述が有ります。

他のLANDISKでは、キーサーバーやUSBメモリに暗号化ロックキーを保存する設計になっています。しかし、このＴＡシリーズは、暗号化ロックキーは明示されていないので、故障してしまったら、バックアップしていなければ、アウトという事になります。

最近、連続3件の問い合わせが有り、このようなＮＡＳの存在を知りました。

HDL-TA、HDL2-TA(SOHO)シリーズは、データ復旧不可能？

実機を調査して、暗号化キーの保存場所を特定
データ取出しツールを提供することに決定
データ取出しの実際の手順
商品タイプ、料金、購入方法

実機を調査して、暗号化キーの保存場所を特定

お客様から預かったLANDISKを基に、LANDISKの動作する仕組みを解析し、暗号化キーの生成タイミングと保存場所を特定することに成功しました。この様子は、

HDL-TA3(暗号化NAS)のデータ取出し完了、

電源の入らない、HDL2-TA2のデータ取出しに成功

にまとめました。興味が有ったら、参照下さい。

データ取出しツールを提供することに決定

前述の復旧事例に書いて有る通り、弊社でデータ復旧作業を行った場合、データ復号化の作業費用として、税込11万円が加算されます。かなり高額です。やはり、データ取出しツールが必要かな？と思い、データ取出しツールとして商品化することにしました。

電源の入らない、HDL2-TA2のデータ取出しに成功に記述の通り、暗号化キーはLANDISKの基盤内のROMに特殊な形で保存されていました。この暗号化キーを取り出すには、①LANDISKとシリアル通信を行って取り出す、②ROMを直接READして取り出す、のいずれかの方法になります。基盤の故障も考えられるので、「②ROMを直接READして取り出す」の方法を採用しました。

「②ROMを直接READして取り出す」の方法では、KeeYees CH341A ROMライターを使います。この方法の難しい所は、ROMライターの組み立て、そしてROMライターと、LANDISKのROMとの接続です。弊社の女子社員に操作説明書と、バラバラのROMライターの部品、そしてLANDISKの基盤を提供した所、10分程度でROMデータのREADができたので、ホッとしました。