LS-QV4.0TL/R5(RAID0構成)からのデータ復旧

LS-QVTLR5 LinkStation

LS-QVTLR5

LinkStationのデータが見えない、とのお客様からの電話

ゴールデンウィーク前の金曜日の夕方、大阪方面のお客様(声の感じで60代?)からお電話が有りました。

お客様:「ユーチューブで見たけど、御社のNAS-RESCUEというソフトで、LinkStationから簡単にデータの取り出しができるの?」

弊社:「HDDの状態が良ければできますよ。LinkStationはどんな感じですか?」

お客様:「3台のHDDは大丈夫だと思う。LinkStationに電源を入れると、HDDのランプはDisk2が赤色で、他は青色で、データが見れないんだよ。4台のHDDのそれぞれのバックアップは正常にできているのに。」

弊社:「えっ。4台のHDDのバックアップって、どのように取っているんですか?」

お客様:「HDDデュプリケーターってヤツを使ってるよ。パソコンにつなげずに簡単にバックアップがとれるんだ。」

弊社:「あーなるほど。4台のHDDが正常にコピーできたのであれば、弊社のNAS-RESCUE4台構成用で、データの取り出しが出来る可能性は大ですよ。」

お客様:「本当かい?どうすれば良いんだよ?」

弊社:「アマゾンからNAS-RESCUE4台構成用と、2台用HDDスタンド2個を購入して、ユーチューブのように操作すれば、OKですよ。」

お客様:「ふーん。実は明日、近くの業者が調査に来て見積りをしてくれる事になっているんだ。できれば5万円、高くても10万円でやってくれんなら頼もうと思ってるんだよ。」

弊社:「そうなんですね?弊社の復旧作業代を参考にして下さい。1TB×4のLinkStationで、HDDが正常であれば、77,000円~110,000円です。」

お客様:「そうなんだ。明日、業者に見積もってもらってから決めるよ。」

お客様が見たユーチューブ動画は、https://www.youtube.com/watch?v=H6HfSKBKWso

翌日、お客様よりメールが有りました。

「御社にお願いする事にしました。LinkStationと取り出したデータを保存するUSB外付けHDDを送付します。」

RAID0のLinkStation到着

月曜日にLinkStationが到着しました。早速、4台のHDDそれぞれに対して、クローンを作成。

お客様の言われる通り、3台のHDD全てが正常にクローンを作成することができました。Disk2のクローンは、HDD復旧装置を用いて、クローンのHDDを作成しました。

次に、それぞれのクローンHDDから、ログファイルを抽出し、故障直前のRAID構成と、RAIDが構成していたHDDのメンバーを調査しました。すると、4台のHDDでRAID0という、工場出荷時の状態での運用であることが判りました。しかも、4台のHDDそれぞれから取り出したログが完全に一致することが判りました。

Disk2が赤ランプで表示される原因は、データ部のパーティションの先頭付近にRAID構成情報が書き込まれているのですが、丁度、この部分でReadエラーが発生した事によります。そこで、クローンHDDに対して、RAID構成情報を移植しました。

以上の作業を終えて、弊社のNAS-RESCUEを用いて、データの取り出しを行いました。取り出したデータ量は約1.6TBでした。

LS-QVLのデータ復旧が成功し、お客様へ発送

作業は、1日の午後4時~3日の午前11時。作業時間は43時間でした。

気になる、料金は、

商品名、型番など数量単価金額
1LinkStationデータ取り出し 4台構成4TB177,00077,000
2HDD故障 DISK2111,00011,000
3RAID構成情報移植 Disk2111,00011,000
4データ量加算 1TB超2TB未満111,00011,000
5値引き(Disk2に対する複数の作業の為)1-11,000
合計99,000

お客様へ返送し、お客様にデータの確認をお願いしました。

お客様よりのメール

「ゴールデンウィーク内にも関わらず、早急な作業ありがとうございます。データは全て確認できました。作業時に作成したクローンHDDの消去をお願いします。機密保持契約書は返送しました。作業料金は、連休明け直ぐにお支払い致します。」

弊社では、データ復旧作業は、請負業という理解から、お支払いは取出したデータをお客様に確認頂いてから、ということにしています。